忘年会の幹事を任されたとき、多くの人が最初に悩むのが「全体の流れをどう組めばいいのか」という点です。乾杯から締めまでの順番は何となく分かっていても、「この流れで本当に大丈夫なのか」と不安になる方は少なくありません。忘年会の流れに絶対の正解はありませんが、参加者の気持ちが自然に動く“基本の型”は存在します。さらに、要所で使えるセリフや挨拶を用意しておくだけで、幹事の負担は大きく軽減されます。
本記事では、忘年会を「開会・歓談・企画・締め」という5つのフェーズに分け、それぞれの場面で意識したい考え方や、そのまま使える進行のポイントを具体例とともに解説していきます。
忘年会を「ただの飲み会」で終わらせないために、その意味や由来、現代的な役割について整理した記事もあわせてご覧ください。
忘年会の基本的な流れは5つのフェーズで考える
忘年会は、以下の5つのフェーズで構成すると全体が安定します。
- 開会・乾杯
- 前半の歓談
- メイン企画
- 後半の歓談
- 締め・閉会
それぞれの場面で「何を目指す時間なのか」を意識することが、満足度を高めるポイントです。
開会・乾杯|最初の一言で空気は決まる
開会直後は、参加者全員がまだ様子見の状態です。この時間に幹事が果たすべき役割は、場の緊張を和らげることにあります。ここで開会の一言をしっかり告げて「安心して参加できる空気」を作り出しておけば、参加者は「これから忘年会を楽しもう」というフェーズに移りやすくなります。
・そのまま使える開会の一言(例)
「本日はお忙しい中、〇〇部の忘年会にご参加いただきありがとうございます。短い時間ですが、今日は仕事のことは一旦忘れて、ゆっくり楽しんでいただけたら嬉しいです。」
長い挨拶や完璧な言葉は必要ありません。「今日はリラックスしていい場ですよ」というメッセージが伝われば十分です。
乾杯の挨拶で意識したいポイント
乾杯の挨拶も、特に難しくはありません。以下の3点を押さえると失敗しにくくなります。
・今年一年への労い
・集まってくれたことへの感謝
・前向きな締めの一言
・乾杯の挨拶例
「それでは、今年一年お疲れさまでした。皆さんのおかげで、無事にこの日を迎えることができました。本日は楽しい時間にしましょう。それでは乾杯。」
前半歓談|会話が生まれる土台を作る時間
乾杯の緊張がほどけたこの時間帯は、参加者同士の距離が自然に縮まる大切なパートです。あくまで食事と会話を楽しむ時間なので、幹事が過度に介入せず安心して会話が生まれる環境を整えることが求められます。この段階で幹事がやるべきことは多くありません。
・料理や飲み物が行き渡っているか
・席の雰囲気が極端に固まっていないか
この2点を軽く確認するだけで十分です。
・歓談中に使える自然な声かけ例
「お料理いかがですか?」
「今日は久しぶりにゆっくり話せますね。」
ちょっとした一言でも、場の空気を柔らかくする効果があります。
メイン企画|忘年会の“山場”を作る
会の流れが温まったところで迎えるのが、忘年会の中でも最も印象に残りやすい時間です。ただし、いきなりメイン企画に入ると参加者がついてこられないことがあります。ここでは「盛り上げる」よりも、簡単な“前振り”を入れることで空気を切り替え、参加者が気負わず楽しめる空気づくりを意識することが重要です。
・企画前の一言(例)
「ここで、少しだけ企画の時間を取りたいと思います。気楽に参加してもらえたら嬉しいです。」
全員参加を前提にしなくていい
クイズやゲームは、「参加したい人は参加する」「見るだけでも楽しめる」という設計が理想です。無理に全員を巻き込もうとしないことが、結果的に空気を良くします。
後半歓談|感謝を直接伝えられる貴重な時間
忘年会の印象を大きく左右するのが、このメイン企画の時間です。笑いと一体感が生まれる流れを意識することで、会全体の満足度が高まります。企画が終わった後は、会場全体の緊張が一気にほどけます。この時間帯は、感謝を伝える絶好のタイミングにもなるはずです。
・幹事・上司が使える一言
「今年も本当にありがとうございました。」
「〇〇の件、助かりました。」
短い言葉でも、直接伝えることで印象に残ります。
中締め・締め|忘年会をきれいに終えるコツ
楽しい時間の最後は、参加者の気持ちを前向きに整えて終えることが大切です。参加人数が多い場合や、二次会が予定されている場合は中締めを入れることをおすすめします。中締めや締めの言葉を工夫することで、忘年会の印象はより良い形で記憶に残ります。
・中締めの一言(例)
「ひとまず、中締めといたします。この後もお時間ある方は、引き続きごゆっくりお過ごしください。」
「強制終了」ではなく、「一区切り」であることを伝えます。
最後の締めで意識したいこと
締めの挨拶は、以下の2点を意識すると印象が良くなります。
・来年につながる言葉
・感謝で終わる
・締めの挨拶例
「本日はありがとうございました。来年も皆さんと一緒に良い一年を過ごせるよう頑張りましょう。それでは、良いお年をお迎えください。」
幹事の悩みを解決するよくある質問集
忘年会の流れを一通り理解しても、実際に準備を進める中では細かな不安が出てくるものです。ここでは、幹事さんから特によく聞かれる悩みについてお答えします。
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忘年会の進行は、分単位で細かく決めた方がいいのでしょうか?
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すべてを分単位で固める必要はありません。大切なのは「どのフェーズで何を目指すか」を決めておくことです。開会・歓談・企画・締めといった大きな流れさえ押さえておけば、多少前後しても問題ありません。むしろ余白を残しておくことで、その場の雰囲気に合わせた柔軟な進行がしやすくなります。
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メイン企画が思ったほど盛り上がらなかったらどうすればいいですか?
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無理に盛り上げ直そうとしなくて大丈夫です。企画の目的は「全員を熱狂させること」ではなく、会の流れにメリハリをつけることにあります。予定していた企画を早めに切り上げて歓談に戻す判断も、立派な進行です。参加者がリラックスして会話できていれば、忘年会としては十分に成功しています。
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進行中に沈黙や間ができるのが怖いのですが、どう考えればいいですか?
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沈黙や間が生まれること自体は、決して失敗ではありません。特に歓談の時間では、落ち着いた空気が流れるのは自然なことです。事前に使える一言や挨拶を用意しておけば、必要なときに場を整えられます。すべてをコントロールしようとせず、「流れを見守る」意識を持つことが、幹事の負担を軽くします。
忘年会の流れは「準備した分だけ楽になる」
忘年会の流れを事前に整理し、使えるセリフや挨拶を用意しておくだけで、当日の不安は大きく減ります。完璧な進行よりも、「この時間を大切にしよう」という気持ちが伝わることが、忘年会を成功に導きます。
忘年会の流れを考え、言葉を選び、場の空気に気を配ったあなたの準備は、決して無駄にはなりません。あなたがデザインした時間は、参加したメンバーにとって新年を前向きに迎えるための大きな糧となります。
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